FABRIC TOKYO、聞いたことがない方もいらっしゃるかもしれません。

それもそのはず。FABRIC TOKYOは、20~30代のビジネスマンを中心に支持をうけるメンズのオーダースーツを展開するブランド。立ち上げから5年、これまで男性に特化したマーケティングのみを行ってきたそうです。

そんな中、SHEのCEOである中山にオファーが舞い込んだのは今年の春。

メンズと全く同じ仕立てで、女性用のオーダースーツを作れるイベントを開催するんです。紗彩ちゃんに是非着ていただきたくて」

元々親交があったFABRIC TOKYOの森本さんからの申し出に、中山が初めてのオーダースーツづくりに挑戦。

出来立てほやほやのオーダースーツを抱えて登場した森本さんから受け取り、その場で着替える中山。二人の対談は、雑談のようにそのまま賑やかに始まりました。

profile:

中山紗彩 SHE株式会社CEO

1991年生まれ。カルティエ/マッキンゼー社主催のCartierWomanInitiativeAward2019で日本人初ファイナリスト選出。2014年リクルート社に新卒入社し新規事業立ち上げ売却を実行した後、2016年、教育系スタートアップ企業の取締役を経て、2017年4月SHEを創業。SHEでは、ミレニアル女性向けにwebデザインやwebマーケティング、PRなどのレッスンを行うキャリア&ライフコーチングスクール「SHElikes」に加え、新しいライフスタイルを提案する新規事業を準備中。ミレニアル世代の新しい価値観の勃興に対応し、キャリア/ライフスタイル領域の様々なアップデートを実行中。

森本萌乃 FABRIC TOKYO プランナー / 株式会社MISSION ROMANTIC代表

1990年東京生まれ。中央大学法学部政治学科卒業、うち1年間ロンドン大学ゴールドスミスカレッジに留学。2013年に電通に入社しプランナーとして4年間勤務したのち、オーダースーツのD2Cブランド・FABRIC TOKYOで働きながらパラレルキャリアにて(株)MISSION ROMANTICをロマンチックに創業、本を通じて人と出会うスローなマッチングサービス「MISSION ROMANTIC book」を運営中。理屈のないことを大切に、ロマンチックに生きていきたい。

女性のためのメンズオーダースーツ採寸イベント at FABRIC TOKYO表参道 公式サイト:https://ad.fabric-tokyo.com/lp/mens_for_womens/

目次

FABRIC TOKYOのメンズオーダースーツがくれる、新しいポジティブな感情とは。

森本:まずは紗彩ちゃん(以下、中山)、今回は企画に協力してくれてありがとう。

中山:萌乃ちゃん(以下、森本)の依頼だから、楽しくないわけがないと思って。こちらこそありがとう!

森本:私たち、なんとなく企画への心の込め方が似ているよね、尋常じゃないくらい感情フル回転、みたいな笑。

中山:そうだね、会って間もないとは思えないくらい!

森本:一応ね、今回の「女性のためのメンズオーダースーツ採寸イベント at FABRIC TOKYO表参道」という企画は、私がFABRIC TOKYOの人間じゃなくても面白い、やってみたい、って思える内容になっているかなという自負はあって。だからこそ紗彩ちゃんにこの感動が伝えたかったんだよね。メンズのオーダースーツ、どうかな?

中山:正直、感じたことのない気持ち。元々スーツが大嫌いで、入社式でも着たくないくらいだった。だからこんなにポジティブにスーツを着ているこの状況が、ちょっと信じられないかも。

森本:嬉しい!そして、私も同じだったからなんとなく分かる気がするよ。オーダーもメンズも、普段あまり馴染みがないからこそ、二つ同時に体験しちゃうと結構衝撃的よね。

中山:うんうん、私自身昔からファッションは好きで、毎日ワードローブの前に立つとき、「今日はどんな自分になりたいかな」ってテーマを考えるようにしていて。例えば新緑が綺麗な時期だと自分もその一部になりたいと思って緑を着てみたり、今日はリラックスして人と接したいなって時は柔らかい素材感のものを選んだり。ただ何か、”対象物質を消費・消耗だけしていく毎日”に違和感があって、全ての行動や意思決定に背景意味を持たせられている状態が心地よいんだよね。

森本:物事の背景をいつも重要視しちゃうのは私も同じだから、分かる気がする。

中山:洋服を選ぶって”毎日”繰り返す行動。だからこそ、”意味ある行動”に昇華させ、”毎日より一層自分らしく生きることに向かえるサポーティブな行為”に変換できると思っている。今回のメンズスーツオーダー体験は、そういった文脈で、「自分らしく生きること」の幅がもう一つ広がるアクションになった気がしたよ。

森本:お!どんな時に着てくれるかな?

中山:今回の洋服は”自分がちょっとハンサムになりたいときとか、力強さがほしいとき”のサポーターになってくれると思ってる。”今日は強く生きたいな”とか、”今日は自己を乗り越える戦闘dayだ!”と思える日に”武器”として身に付けたい一着になると思ってるよ。

性を飛び越えたハイブリッドな存在を目指したい。

森本:紗彩ちゃん、採寸の時はアイスの差し入れありがとうね。そういう気遣いがいつも本当にしなやかで、こちらも優しい気持ちになれます!そんな大人っぽい印象から、採寸中はぐっとテンションが上がっていて、とても無邪気でした、笑。

中山:ありがとう、笑。でもほんとに、採寸って楽しいね!最近私の中である葛藤や悩みのど真ん中にアプローチしてくる感じがあって、余計にテンションが上がっていたのかもな。

森本:葛藤?とは。

中山:女性って何か目立ったアクションをすると”女なのにすごいね”って言われる。逆にちょっと控え目にしたりサポート役に回ると”女使ってる、女っぽいね”とか言われる。そういうまだまだ一律化固定概念化された「共通言語や固定概念」に違和感を感じていて。そもそも、男性っぽさや女性っぽさという概念自体もよくわからないと思っていて。その表現方法いらなくない?って思い始めてる。

森本:うんうん。

中山:自分の中に圧倒的に強く太い戦闘魂みたいなものがあって、それは私を突き動かしていると感じるものなんだけど、洋服や所作含め、“インターフェイス”は柔和でしなやかにありたいと思うんだよね。どちらも大切にしながら、いわゆる男女という概念に縛られない、ハイブリッドな存在になりたいって、最近はより強く思うようになっていて。

森本:じゃあ今回は、そんな紗彩ちゃんの秘めたる内面に、FABRIC TOKYOのメンズスーツがうまくアプローチできたってことなのかな?

中山:うん。ファッションはいわゆる「柔和でしなやかさが際立つようなもの」が普段から好きだし、そういう印象を私は重視してきたんだけど、こうしてメンズオーダースーツを着ると、自分の中の”強く太い戦闘魂”がぐっと際立つというか。なんか、かっこつけたくなる!

森本:FABRIC TOKYOのスーツってさ、なんかこうやって(立ち上がってポケットに手を入れる森本)、足広げて立ちたくなるよね、笑!

中山:分かる分かる!

森本:採寸のときに紗彩ちゃんが「目覚めちゃいそう!」って言ってたのがとても印象的だったの。すでに持ち合わせている自分の中の新たな一面を発見する、そういう風に捉えられると、自分の中の強さを表現することを許される感じがあるというか。

中山:私たちだけじゃなくて、今のミレニルズってきっとおんなじようなこと考えていると思うんだよね。”柔和でしなやかさ”と”強く太い戦闘さ”、自分の内面にある両者を両立させながら生きて生きたいっていう。その文脈で感じる今のミレニアルズのロールモデルって「柔らかさと愛を持ちながら大切な人に思いを寄せ、でもそれを守るためにも芯を持ち戦い抜ける強さがある人」だと思う。

森本:むず!柔らかさに強さにやらなくちゃいけないこといっぱいあるね、笑。

中山:ね、笑。でもきっとできるから!まとめると、愛と芯と戦闘力、笑。これが今後ミレニアルズが自分らしく生きていくための美学だと思っているし、これを伝えて生きたいな。

森本:愛と芯、言葉選びが紗彩ちゃんっぽくていいね。

7月某日、FABRIC TOKYO表参道にて初めてのオーダースーツ採寸と生地を選ぶ中山。採寸から生地選びまで全てFABRIC TOKYOの採寸スタッフが1to1でご対応をするため、スーツに詳しくない方や悩みやすい方も安心。

メンズのオーダースーツ 、どんな人が着たら前向きな気持ちになれるだろう?

森本:では、ちょっとFABRIC TOKYOの人間みたいなこと聞くね、笑。メンズのオーダースーツ、どんな女性におすすめかな?

中山:うん。固定概念やレッテルに苦しんでいるミレニアルズにはぴったり合うんじゃないかな。それは男女という性に限られたことだけじゃなくて、社会のルールとか自分のあり方とか、なんでも。だって、新しい自分に出会えるじゃない?

森本:ありがとう!私はね、逆にFABRIC TOKYOのオーダースーツを着ると、自分の女っぽさに気づくんだよね。私、華奢だ!女だ!みたいな、笑。分厚い肩バッドに包まれると、なんか抱きしめられているような気持ちにもなるし、そういった心強さもあるな。

中山:それ萌乃ちゃん前にも言ってたよね、おもしろい!

森本:紗彩ちゃんのように、私も自分の中に男性っぽいものと女性っぽいもの、当然どちらも持ち合わせていて、私はどちらかというとアウトプットがお調子者の男子っぽいのよね、笑。メンズスーツで引き出されるハンサムな自分はもちろんだけど、そっちの女っぽいあざとさに、驚きと喜びがあったかな。

中山:ほんと、人それぞれでいいよね、萌乃ちゃんと私でも感じ方が違うようにね。私、みんなが自分自身の美学を持てる世の中にしたいと思って日々仕事をしているんだけど、その一つのアクションとして、メンズのオーダースーツは一つの足がかりになるかもね。

森本:みんなが自分の中に持ち合わせるいろんな側面、それが混じり合う曖昧さを、当たり前に認められる社会にしたいね。

中山:ほんとそうだよね。

最後に。SHEの代表、これからHEはどうしたらいいですか?!

森本:それでは最後に。SHEの代表を務める紗彩ちゃん、私はFABRIC TOKYOでずっと男性のお客様に対峙しているのだけど、これからの時代、男性、つまりHEはどうしたらいいでしょう?

中山:それよく聞かれる笑。けど、SHEもHEも結局同じだよね。自分らしい美学を見つけて、それに一貫して向かえる生き方をしたら幸せな人生になると思う。だからそのお手伝いをしたい。私はただそれだけの想いかな。

森本:これまでずっと紗彩ちゃんが話してくれたことと同じだね。

中山:今、SHEという名前で女性にフォーカスしている理由は、出産や子育てを中心としたライフステージの変化に最適化させたキャリアのサポートが不足していて、そこに価値発揮したいと思ったからであって。ただ正直最近は自分の中で生物的な性差ってあまり意識しなくなってるかな。

森本:うんうん。

中山:ミレニアルズのインサイトって多様化しまくっていて。理想のロールモデルとか人生の勝ちパターンを外に求めていても、最近はもうなかなか正解が見つからないからみんな多分混乱してるじゃない?だからこそ“解を外に求めるんじゃなくて、自分の内面に向き合って、美学を見つけて、それを通そうよ”っていうメッセージに行き着いたんだよね。

森本:紗彩ちゃんのいう美学とは、どんな感じだろう?

中山:私はSHEのビジョンでもある“”一人一人が自分にしかない価値を発揮し、熱狂して生きる世の中を作る”ってところに美学を持って生きている。基本的には、男女問わず”尖った不完全”なものや人が好きだし、そこに美学を感じるタイプなんだ。だからSHEでも、それぞれが持つ”不完全な美しさ”を引き出し、昇華させること手助けしていければって思っているんだ。それぞれが自分らしさを発揮して幸せに生きられる世の中を作りたいから。

森本:紗彩ちゃんは、こういう強いメッセージを楽しそうに柔らかく話す天才だね!活字にした時に、強くなりすぎないといいんだけど、笑。今日は本当にありがとう。またすぐね。

中山:こちらこそ!

完成した中山のFABRIC TOKYOのオーダースーツ(COMBAT WOOL ライトグレーウィンドウペーン)。ジャケットの丈を極限まで短くしたいというオーダーに対して、短くできる限界値に挑戦。注文書を見たFABRIC TOKYOの縫製工場も最初は驚いたそう。グレーの生地に合わせたアイスブルーの裏地と袖のボタンホールで涼やかさを出し、年間を通して着られる1着に。自由に選べる裏地刺繍はSaayaの文字を。

編集後記

身にまとうものによって人の感情は大きく変化し、それはやがて行動にも変化をもたらすことを、きっと誰しも一度は体験したことがあるのはないでしょうか。

「メンズ仕立てのオーダースーツ」が中山の心や振る舞いに凛とした強さを引き出したように、見た目の素敵さだけでなく、自分のありたい姿や引き出したい感情に合わせて心を委ねられる一着を選ぶ、そんな行動様式が当たり前になる時代が近づいているのかもしれません。

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書き起こし:FABRIC TOKYO 森本萌乃

編集・ライティング:SHE shares編集部

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