今を生きるみんなが知っておくべき、CSRとSDGsとは

“CSR”“SDGs”という言葉をご存知ですか?なんとなく耳にしたことはあるけれど、自分とは縁遠い、「世界の一部の人たちが目指している目標」という風に思っている人がほとんどなのではないでしょうか。

そんな中、今まさに、CSR48の総監督として、CSRやSDGsを軸に、社内外問わず精力的に活動を行なっている、リコージャパンの太田康子さんに、どうしてそこまで世界や他者のために頑張れるのかお伺いして参りました。

CSR(Corporate Social Responsibility)とは「企業の社会的責任」と訳されますが、その受け取り方は様々であり、ボランティア活動・寄付活動・法令遵守・環境保護など、会社によってCSRとしての活動は多岐に渡ります。最近では更に広い意味で、環境・社会・経済に配慮して事業活動をする「サステナビリティ(持続可能性)」にシフトしてきています。

SDGs(Sustainable Development Goals)とは「持続可能な開発目標」のことで、2015年の国連サミットで加盟国の193か国が、2016年から2030年の15年間で達成するために掲げた目標です。「貧困をなくす」「安全な水とトイレを世界中に」「ジェンダー平等」などの大きな17個の目標と具体的な169のターゲットで構成されています。

▶︎プロフィール
太田康子(おおた・やすこ)
リコージャパン株式会社で主に社会貢献や広報を兼務。また個人としても、東日本大震災の復興支援をきっかけに、スポーツで日本を盛り上げる水風戦協会を立ち上げ、今は理事を務めている。また、CSRを多くの人に身近に感じてもらうためのCSR担当者の女子会「CSR48」の総監督も務めており、社会をより良くしていくために幅広く活動中。CSR48の活動では自主勉強会などのインプットだけでなく、雑誌のコラム連載や、握手会という名のイベント、チャリティーカレンダー作成などを行なっている。

CSR48卓上カレンダーで、CSRを身近に。


目次

⒈  「私は会社員である前に、地球人である」という強い使命感
⒉ 北海道の事務スタッフから、人間力でチャンスを掴み東京へ
⒊ 復興支援で変わった人生観
⒋ 地球も企業も私自身もハッピーな世界を作るために


⒈ 「私は会社員である前に、地球人である」という強い使命感

大原:リコージャパン株式会社のCSR担当として活躍し、個人では福島を盛り上げるために水風戦協会の理事を務め、さらにはCSR48総監督としても活躍する太田さんですが、どうしてそこまで世界を良くするために頑張れるのでしょうか。

太田:自然にやっていたので理由を考えたことはありませんが、私は会社員である前に、「一人の地球人である」という自覚が強いからかもしれません。

大原:地球人ですか?

太田:はい。だから「プラスチックゴミが増えて地球環境が侵されている」と聞くと、他人ごとには思えなくて、「それは大変だ!何とかしなくちゃ!」と自分事になってしまうんです。

大原:そうすると今やっていらっしゃることはすべて、太田さん自身が感じた課題を解決するための取り組みなんですね。

太田:そうですね。ただ、あるとき個人でできることには限界があると気が付いたので、周りの皆とパートナーシップで解決に向けて取り組んでいます。本気で何とかしたい!という熱意は、一生懸命伝えているとだんだん共感してくれる人も増えていきます。

大原:確かに太田さんのお話を聞いていると、つい引き込まれてしまいます…!

太田:私の両親も、誰かのために一生懸命になる人だったので、昔から私にとってはそれが普通なんです。

大原:太田さんにとっては幼いころからの当たり前なんですね!

太田:はい。「人の不幸の上に自分の幸せを築かない」という両親からの教えはずっと自分の軸になっています。

⒉ 北海道の業務スタッフから、人間力でチャンスを掴み東京へ

大原:昔からそういうお仕事をしていらっしゃったんですか?

太田:いいえ、はじめは私、北海道で事務スタッフとして働いていたんです。でもそこでの仕事が本当に苦手で。(笑)入力作業とか事務作業が中心だったんですけど、ミスが多すぎて先輩には「太田さんより、その辺の小学生の方が仕事ができる」と言われていました!

大原:今の太田さんのご活躍ぶりからは想像できないですね…!

太田:私は当時のことを「冬の時代」と呼んでいます。(笑)

大原:「冬の時代」はどのように抜け出したんですか?

太田:まず、思うように仕事ができずに辛いときにも、ニコニコ楽しんで仕事をするということは心がけていました。そうしていると、ショールームの受付に推薦いただいて、その仕事ぶりを見てくださっていた上司から今度は企画職へと、人の繋がりから新しい仕事に挑戦させていただきました。

企画職は私に合っていたようで、すごく楽しかったです。成績も前年比170%に到達するほどでした!

大原:凄いご活躍ですね!

太田:そこから「市場規模の大きな東京で勝負したい」という気持ちが出てきたんです。

大原:それで北海道から東京へ出て来られたんですね。

太田:でも実際は、全然一筋縄ではいきませんでした。当時のリコーは都道府県ごとに別会社として運営していたので、北海道から東京に行くルートが全くなかったんです。

そこで、リコーが全国区で実施するコンテストに応募することにしました。そのプレゼンで東京に行き、自ら東京のリコー社員に顔を売る、という戦略に出ました。

大原:「東京」への熱意が伝わります…!

太田:私以外は全員男性で、そのほとんどが経験を積んだ役職のある方ばかりだったので、30歳くらいだった私の登壇はかなりのインパクトだったみたいです。懇親会の交流時も、名刺だけでは印象には残らないと思い、発表したプレゼンの続きを知りたければ太田まで・・と自己PRツールを配りました。

大原:それは確かに強い印象が残りそうですね。

太田:そして人事の一番偉い人に直談判しに行ったんです。そこから、東京の役員につなげてもらい、特別に面接をしていただけることになりました。その方がまさに私がコンテストでお会いした方だったんです!

大原東京での努力と北海道での努力が結びついたんですね。

太田:そうなんです。面接を受けに行くと、先方のニーズとわたしの強みが合致していて、全国初の転籍をすることができました。

大原:圧倒的な行動力で掴み取った東京進出なのですね。実際、東京に来てからのお仕事はいかがでしたか?

太田:主に販促キャンペーンや褒賞旅行の企画、イベントの司会などをやらせていただいて、とにかく華やかで楽しかったです。

⒊ 復興支援で変わった人生観

太田:そんな最中、東日本大震災が起きたんです。「これは日本が大変なことになった!!」と強く思いました。それから瓦礫撤去やイベントなどのボランティアをするために被災地に週末通うようになり、のべ40回以上になりました。

大原:かなり頻繁に通っていらっしゃったんですね。

太田:それがきっかけで、私の人生観は大きく変わりました。華やかな仕事も楽しいけど、もっと日本や世界のためになることをやっていきたい、という想いが強くなり、自ら探してCSR関係の勉強会に参加するようになり、CSR担当じゃないのに、CSRに詳しい人になっていきました。(笑)

底抜けに明るく、深い優しさが溢れる太田さんの周りには、たくさんの人が集まってきます

大原:現在はCSRを軸として会社でも活動されていますが、はじめはプライベートなものだったんですね。

太田:はい。本当にはじめは、東北の復興に仕事で関わりたいという強い思いだけで動いていました。でも、そこで知識も人脈も深めることができましたし、もともとプライベートで企画した取り組みが、会社でも「社会貢献賞」として高く評価していただくことができました。

大原:そこから、社内でもCSRの活動を始められたのですか?

太田:はい!ちょうど表彰された時にたまたまCSRのポジションが空いて、運よく異動することができました。本当に全てのタイミングに引き合わせを感じます。

⒋ 地球も企業も個人もハッピーな世界をつくるために

大原:太田さんは「地球も企業も個人もハッピーな世界」の実現を掲げていらっしゃいますが、具体的にはどのような世界をイメージしていらっしゃるのでしょうか。

太田:イメージがしにくいかもしれませんね。企業と個人で考えるとわかりやすいかもしれません。

最近、企業によっては「働き方改革」ってやっていますよね?

大原:はい。よく耳にします。

太田:私は、企業と社員個人でやりたいこと、目指すことにギャップがあるケースがあるように思います。

大原:確かに…。そうなるとどちらもハッピーとは言えませんね。それぞれの「こうしたい」という希望をすべて叶えることは可能なのでしょうか?

太田:私は、深く考えていけば、お互いにとってベストな点が必ず見つかると思っています。それは企業と個人の関係だけでなく、地球という大きな規模になったとしても変わらないと思います。

大原地球・企業・個人の三つにとってのベストな点こそが太田さんの掲げる「ハッピーな世界」なんですね。

太田:はい。SDGsは「誰一人取り残さない」ということを大切にしています。私はその考え方が好きなんです。みんなで、地球も企業も個人も幸せになれる世界にしたいです。

大原:それでは、その世界を実現するために太田さんは今後どのような働き方をしていきたいと考えていますか?

太田:今までは早く偉くなって実現したい、という気持ちを強く持っていました。でも今は特に方法にはこだわっていません。「地球も企業も個人もハッピーな世界」の実現のために貢献すべく、方法は柔軟に色々なことに挑戦していきたいと思っています。

▶︎編集後記

今回の取材を通して、息をするように、より良い世界の実現を目指していらっしゃる、という太田さんの視座の高さを間近で感じ目を向ける世界を広げることで、誰かの役に立つ可能性が広がり、それが結果的には自分自身の成長や結果に繋がるということを学ばせていただきました。

まずは今自分がやっている仕事の先にいる人を想像してみたり幸せにできる人の母数を増やすことができないか想像してみることで、いつもの仕事への取り組み方や気持ちに変化が生まれるかもしれないですね。

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