パートナーシップ・コーチを務める塚越悦子の連載、【ミレニアル世代のパートナーシップ概論 】。

今回は、読者の方から寄せられたお悩みにお答えします。

今まで、彼氏が人生で一番辛い時期に「今の俺じゃ幸せにできない」と言われて別れることが何度もありました。

私は古風な‘‘俺についてこい’’タイプが好きなのですが、本当に辛いところを見せたがらない人が多いのかもしれません。

今の彼も、まさに今人生で一番辛い時期に差し掛かっております。今の彼はこれまでの人と違って弱音を吐いてくれますし、私を頼ってくれるのですが、これまでのトラウマもあるからこそ、どう支えてあげれば良いのかわかりません。

本人の悩みは、私には全くわからない分野の話なので、具体的なフォローもできず、ひたすら愚痴を聞いているだけになっています。男性が大きな絶望の中にいる時、どう支えてあげれば良いのでしょうか。

(ユウコ・20代)

「俺についてこい」タイプの男性は、弱みを見せられる?

ユウコさん、ご相談を拝読しました。

まず、ユウコさんご自身が「古風で、『俺についてこい』タイプが好き」とおっしゃっていますね。こういったタイプの男性は、頼りがいがあり、ぐいぐいリードしてくれるような人だろうと想像できます。

ユウコさんが今までお付き合いしていた男性にこのタイプの人が多く、彼らは「ああ、ユウコさんは自分のそういうところを好きになってくれたんだな」と自覚していたとすると、そんなユウコさんには弱いところを見せたがらないというのは、ある意味、理にかなっていると思います。

「頼りになる俺」でない、弱いところを見せたら、ユウコさんが去って行ってしまうかも……と心配になるからです。

「今の自分では幸せにできない」

また「今の俺じゃ幸せにできない」という言葉からは、「自分がしっかりしなければ、ユウコさんが望むような幸せを提供できない」という気持ちが感じられます。

これは、純粋に男性の優しい気持ちからの発言に思えます。

一方で、カップルは必ずしもお互いに相手を「幸せにしようと頑張るもの」ではないと考える私にとっては、少し気負いすぎではないかという気もします。ユウコさんはこの点はどのように思われるでしょうか。

 

私にとってのパートナーシップにおける幸せとは、ポジティブな出来事は一緒に喜び合い、チャレンジと感じる出来事や辛い時期にはお互いに支え合うことで、自ら人間的に成長しようとすること、人生の酸いも甘いもわかちあうことではないかと感じています。

言い換えれば、カップル間においても、個々が概ね幸せな生活を送っているかどうかは、その大部分は各人が担うべきであり、「相手を幸せにしなければ」という心理は、人によってはプレッシャーになってしまうということです。

今までお付き合いしてきた「俺についてこい」タイプの人たちは、ひとたび自分の人生でチャレンジに直面したとき、相手に頼ることなくひとりで自分の問題を解決しようと努力をしつつ、なおかつパートナーを幸せにしなければというプレッシャーにも苦しんでいたのかもしれません。

そして、その状況に耐え切れずに別れを選んでしまったとも考えられます。

今の彼との関係は?

ユウコさんご自身のお気持ちとして、パートナーがつらい時期に直面していて今は頼りにできないと思っても、だからといって別れたくない、一緒にいたい、という気持ちがあるのでしたら、まずはこの点をきちんと相手に伝えることが大事になってきます。

つまり、「頼れない俺」でも好きなんだ、ということを理解してもらうのです。

幸い、今おつきあいされている彼は、ユウコさんに対して弱い部分も開示してくれるとのこと。彼が抱えている悩みに対して、直接的な手助けはできないかもしれません。

でも、彼に対してどのようなサポートができるのか、聞いてみることはできます。

ひたすら愚痴の聞き役になってほしいのか、「大丈夫だよ」と言ってほしいのか、ひとりになる時間がほしいと言ったときに信頼して何か別のことをしてハッピーでいてほしいのか……。

当然ながら、「一般的には男性ならこうしてほしいはずだ」というひとつの答えは存在しないので、それはふたりの対話によってのみ引き出されるユニークなものになります。

相手の「安全基地」になれるかどうか

私が翻訳した「異性の心を上手に透視する方法」という本のなかで「安全基地」というコンセプトがでてきます。

パートナー間の絆がしっかりしているとき、ふたりはお互いの「安全基地」になります。

この絆は、自分がどのような面を見せても揺らぐことはない、心から安心することができる関係だという確信がもてれば、外でのさまざまな困難に立ち向かうパワーも湧いてくる……そんなニュアンスです。

「お互いにとっての安全基地になる」とは、どんな感じなのか、彼とじっくりと話し合ってみてください。そのうえで、ふたりで「自分がXXXのときは、○○してくれると嬉しい」という、ふたりなりのレシピを創っていくといいと思います。

 

長期的にうまくいっているパートナー同士は、いくつもの経験を通して、こうしたレシピをもっています。

お互いが「相手を幸せにしなければ」と気負うのではなく、こうしたひとつひとつの経験が、未来のふたりのパートナーシップを強くしていく大事な要素だととらえて、ひたすら真摯なコミュニケーションを心がけてください。

ふたりが同じくらいの気持ちの強さでこの関係を求めているのであれば、人生の大変な時期も一緒に乗り切れるでしょう。

相手に過剰な期待も遠慮もせず、気負うことなく、フラットな気持ちで率直に話し合える関係を築いていきましょう。

 

【ミレニアル世代のパートナーシップ概論】連載について

私は2010年に「国際結婚一年生」(主婦の友社)を出版し、国際結婚をしたい方や、既にされているカップルのご相談にのってきました。また、2016年に「異性の心を上手に透視する方法」(プレジデント社)を翻訳出版しています。恋愛や結婚、パートナーシップについてのご相談を受け、皆さんのお悩みについて一緒に考えて日々を過ごしています。

本連載は、ミレニアル世代のパートナーシップをテーマに、恋愛や結婚、そしてライフデザインについて書いていきます。

私の詳しい経歴等は、こちらのインタビュー記事をご覧ください。また「ラブ&マリッジ研究所」でも情報発信をしています。

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