#週末布団映画館【第4回】「人間の本質はどこにある?」

コラム

1週間、おつかれさまでした。
ライターの野里和花(@robotenglish)です。

こちら「#週末布団映画館」は、週末、ベッドでごろごろしながらまったりと観て、憂鬱な月曜日にお布団を抜け出すちょっとの勇気をくれる映画を、がんばって一週間を乗り切ったあなたに届ける連載コラムです。

休日の予定はもうお決まりですか?
「なんにもないや」という人は、絶好のチャンス。週末にご紹介する1本を観て、パワーチャージしましょう!

突然ですが、みなさん、最近、いつ、きゅんとしましたか?

胸キュンは、わたしたちが日々を生き抜くために絶対、絶対、必要だと思うのです…!(力説)
聞いといてなんですが、わたしも仕事続きの毎日で、なかなか胸キュンを摂取できていません…どこかに理想の王子様とか落ちていないものですかね…?

ないですよね、はい。というわけで(?)今回は、胸キュンしつつ、深い問いが隠された映画「エブリデイ」をご紹介しようと思います。

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ファンタジーでロマンチック。恋の危うさときらめき

学生時代どんな恋愛をしてきましたか?
周りが反対したのに”恋は盲目”といわんばかりにダメ男と付き合ったり、曖昧な関係性にヤキモキしながら確信に触れられずにたまにあるご褒美にほだされてしまったり、「彼のことを分かってあげられるのは自分だけ!」と陶酔したり……ああ、思い出すだけで恥ずかしくなるような恋愛、たくさんありますよね(わたしだけ?)。

振り返って、あの頃の15歳、16歳、18歳、20歳の自分を、「甘いな」とか「世間知らずね」と咎めたくなります。でも、羨ましい気持ちもあるんです。

目の前のものだけをひたむきに信じて、幸せになるって信じて疑わない。視野は狭いかもしれませんが、その目に映っていたのは、純粋な相手を思う気持ちだけ。

そんなティーンエイジャーだった時間が、あなたにもあったのでは?

映画「エブリデイ」はその時代のあなたが主人公。危うく、でもまぶしいくらいにきらめいていた時間を思い出すはずです。

映画「エブリデイ」あらすじ

家庭にちょっと悩みを抱えた、どこにでもいる女子高生・リアノン。恋人であるジャスティンに夢中だけど、彼はいつも扱いが雑。満たされない日々を送っていた。

ある日、いつもはそっけない彼なのに、珍しくリアノンの「学校をさぼろう」という誘いにのってくれる。ふたりは高校を抜け出し、ドライブをし、海岸をデート。リアノンはいままでで一番、楽しい時間を過ごし、自分が直面している家族の悩みを吐露。ジャスティンを惚れ直すようになる。

ところが、その翌日、ジャスティンはまた前のように冷たく、自分が打ち明けた悩みのこともなにも覚えていないという。戸惑うリアノン。

そんななか、毎日のように知らない人が彼女に接触をはかってくる。最初は気にしなかったものの、なんとなく、雰囲気がどの人も似ていることに気づく。そして、ある日、メッセージが。

自分は霊体Aで、毎日違う人間の体に乗り移っている、と。

そして、あのデートの日、ジャスティンの中にはいっていたのは自分だと主張するのだ。信じられない、と突き放すリアノンだが、毎日、違う体にはいりながらも、純粋に自分と向き合ってくれる霊体Aに徐々に惹かれていく。

不良に見えて、純愛。胸キュンが止まらない~!

この映画の主演はヒロインであるリアノンと霊体Aなのですが、霊体Aは体を移って生活している(勝手にそうなっている)ので、霊体A役の俳優さんはいません。日が変わるごとに違うキャラクターがAになります。

映画として、とても面白い演出ですよね。

映画の中での世界では、リアノンは、ジャスティンと別れて霊体Aと愛を育んでいくのですが、彼は体を入れ替え男性にも女性にも太っちょにもイケメンにも白人にも黒人にもなるので、端から見ると(女性に入っているときはいいものの)、リアノンがビッチで遊びまくっているように映ってしまいます。

真実を知っている人は誰もいません。それでも、リアノンは全く気にせず、今日、霊体Aが憑依している相手に一途。「周りは関係ない、わたしがあなたを好きなんだから」という毅然とした態度は、危なっかしく、けれど愛しくてたまりません。

体が変わる霊体Aと、リアノンは様々なデートをします。森の中の別荘でふたりで手作りのランチ、ジャスティンに霊体Aが「僕はゲイだから大丈夫だよ」と嘘をついて隠れた小部屋、図書館でのご褒美のキス、女性に入ったAとの更衣室での逢瀬……ファンタジー映画ではありますが、高校生の青春そのものに、胸キュンが止まりません。

「あなたが誰だって、あなただから」人間の本質を考えさせられる

THE TRULY PERSON COLORBLIND
これは、霊体Aが憑依した青年の部屋に飾られていた言葉。劇中では「賢者は偏見を持たず」と訳されています。

見た目がコロコロ変わるのですから、それによって「愛せる/愛せない」が揺らいでしまうこともあるはずですよね。しかし、見た目というのは、多くの人が気を遣うからこそ、差別の種になりやすいもの。

時に、見た目にばかり引っ張られてしまい、「その人自身」を見失うこともあります。

リアノンは、それを乗り越え、純粋に霊体Aという”人柄”に惹かれ、理解し、愛し、一緒にいたいと願います。彼がどんな見た目をしていても、明日、どんな見た目になってしまおうとも、それは関係ありません。

「わたし」もしくは「その人」の本質というのは、どこにあるのだろうーーー?

胸キュンしつつ、ふと、きらめく映像の間に、そんな深い問いまで投げかけてくる映画。
ぜひ、お布団にはいって電気を消して、このファンタジックでロマンチックな世界に入り込んでみてください。

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映画コラム連載 #週末布団映画館 過去記事はこちら

第1回「アバウト・タイム」
第2回「ヘア・スプレー」
第3回「そんな彼なら捨てちゃえば?」

文・写真・文字:野里和花


1993年鹿児島生まれ。
福岡の大学で哲学(恋愛や家族、性、死など)を学んだ後、語学留学へ。上京後、フリーのライターとして活動をはじめる。ブログ運営、SNS運用、イベント企画運営、講師業、コワーキングスペースの店長などフリーランスとしての活動は多岐にわたる。2017年秋にITベンチャー企業「株式会社Ponnuf」に入社。独立支援の田舎移住型Web合宿「田舎フリーランス養成講座」運営マネージャーを務め、全国を”旅する会社員”としてまわり、同講座を各地で開催している。
副業家(パラレルワーカー)でもあり、ライター/ブロガーとして、アフィリエイトサイトのライティングやオウンドメディアの編集、PR記事の執筆を行っている。
好きなことは映画観賞、ファッション、旅行、さんぽ、カフェ巡り、読書。将来の夢は夫婦で起業して田舎でスペース運営を行うこと。
Twitter:@robotenglish / ブログ:https://www.moguogu.com/

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