「フリーランスってすごいことじゃない」元新卒フリーランサーの独立経緯

ライティング

はじめまして、副業家の野里和花(のざと・のどか)です。

わたしは新卒でフリーランスになり、いまはITベンチャー企業で独立支援を行うウェブ合宿の運営のため全国を旅しながら、副業で稼いでいる…というちょっと珍しい経歴・働き方をしています。

今回、副業の一環として、SHE sharesのライターを務めることになり、本連載『理想の働き方を実現するために』を執筆させていただくことになりました。

フリーランスになりたい、自分の好きなことを活かしたい、仕事に価値を見出したい…そんな方に向けて、わたしの経験をもとに「働き方」について一緒に考えていければと思っています。

■副業家・野里和花

まずは、はじめましてを兼ねて自己紹介をしようと思います。

1993年に鹿児島県で生まれました。小さいころから「のんちゃん」という愛称で親しまれています。

 

6歳のときに両親が離婚。父親に引き取られて、8歳のときに新しいお母さんができますが、以降、現在に至るまでずっと家庭環境に悩んでいます。それもあって、高校卒業後は実家をでて、福岡の大学に進学しました。専攻は哲学。バリバリの文系です。

 

就職活動はせず、2カ月の留学を経て、帰国後にそのまま上京、フリーランスとして活動を始めます。ライターやブロガーなど、得意の文章を書くお仕事から、SNS運用、コワーキングスペースの店長、イベント企画運営、講師業など、事業は多岐にわたりました。

 

2017年の秋に株式会社PonnufというITベンチャー企業に就職して、田舎フリーランス養成講座という独立支援のためのWeb合宿の運営マネージャーを務め、日々、フリーランスになりたい人・自分らしい生き方/働き方を模索する人のサポートを行っています。

 

また、副業として、ライター/ブロガーのお仕事は継続し、SNS上では「副業家(パラレルワーカー)」として発信をしています。

 

■「わたしは全然すごい人ではない」

…という具合に自己紹介をすると、「えー、すごーい!」と驚かれたり、羨ましがられたりするのですが、そのたびに「いえいえ、そんなことないですよー」と返しています。それは全く謙遜ではないのです。本当に、すごいことはひとつもしていません。

 

わたしは自身のことを「ゆるふわ新卒フリーランス」と名乗っていたくらい、ゆるゆると仕事をし、ふわふわとどこへ向かっているのやら、分からない状態でした。

 

あまり、格好いい感じではないですよね(笑)

 

それでもなぜ、自分のことをそのように表していたかというと、「ああ、こんな人でもフリーランスやっていけるんだ」と思ってもらうことで、幅広い働き方の選択肢をもつことの一助になってくれればと願ったからです。

■違和感を抱いた就職活動

そもそも、なぜ、わたしは「新卒フリーランス」というあまり一般的ではない道を選んだのか。

 

ちょうど、わたしの年代が、就職活動が大学3年生の秋に前倒しになったときでした。

 

気付いたら連日開かれる就職説明会。友達が着こなす新品のスーツ。こんなんでわたしのなにがわかるのだろうと疑問をもつようなエントリーシート。

どれもが全く、当時の自分にしっくりきませんでした。

 

それでも、就活のまねごとのように「うーん、わたしはどんな仕事に就きたいのかな?」と自問自答を繰り返していました。

 

実は、物心ついたときから、大学1年生まで、ずっと絵を描いていて、その間、変わることなくわたしの将来の夢は「漫画家」でした。人生ではじめて夢がない状態と、就職活動が見事にかぶってしまったのです。完全に、迷走してしまいます。

 

■「好き」を見つめなおそうと思い挑戦した留学

「なにがしたいのかな?」「わたしの好きなことってなんだ?」

そう思うたびに、ずっと胸にひっかかっていた「英語が好き」という気持ちがむくむくと膨らんでいきました。

 

中高時代、英語が好きで好きで、ホームステイにも行っていて「将来は海外で暮らす!」と宣言していたのに、漫画と同じく気づいたら情熱がしぼんでいた英語。

 

「中途半端なままだったなあ。もう一度、真剣に取り組んだら、なにか変わるかもしれない」

 

結論をいうと、結局、英語も中途半端なまま終わってしまうのですが、半ば、就活から逃げる言い訳のように昔の夢を引っ張り出して仕立て上げて、そのまま海外へ飛び出したおかげで、わたしは「フリーライター」という職業に出会います。

■ひょんなことから新卒フリーランスへ

留学のために、就活を早々にリタイアして、バイト三昧の日々でした。お金を貯めて、十分な額が確保できたものの、「新卒を捨てて、本当に後悔しないの?」とわたしの行く末を気にかけてくださる大学の教授たちのためにも、現地でも収入源を確保したいと思うようになりました。

 

そこで、ふと「ネットの仕事ならあっちでもできるよな」と思いつき、「わたし、文章書くのめちゃくちゃ得意だし、ライターとかって合うのでは?」となったわけです。

 

すぐに「ライター、募集」や「ライター、海外」などのキーワードで検索を始めました。そして、留学に行く前に、メディアでのライターのお仕事と、留学先でのレポーター活動のお仕事を獲得、「フリーランスになりたい!」なんて思う暇もなく、気づけば新卒フリーランスの活動がスタートしていました。

 

■フリーランスは別にすごくない

もちろん、このときのわたしはコネも、お金も、スキルもない、端から見れば就職活動もせずに金髪にしてバイトばっかりしているただの大学4年生でした。

 

あったのはインターネットの検索スキルと、行動力と、あとはちょっとの度胸だけ。

 

それだけでフリーランスになれたのです。

 

もちろん、ここからが大変です。フリーターでも、ニートでも、名乗ってしまえば「フリーランス」。そのスタートラインからどのように事業を創造し、伸ばしていくかで真価が問われます。が、そのお話はこの連載で今後するとして、わたしが今回、お伝えしたいのはたったひとつです。

 

「フリーランサーは、選ばれた、すごい人ってわけではない」

■目標と自分の距離をきちんと見極める大事さ

自己紹介をしたとき「すごい!」という言葉の後に「わたしには無理だ」と続くと思いっきり反論したくなります。「フリーランスに憧れていて」という言葉の後に「でも自分にはなにもないからなあ」と続くと悲しくなります。

確かに、まだまだ学生時代の終わりと就職活動がセットで、学校では自分の力でお金を稼ぐ方法なんてすこしも教えてくれないような時代です。だから、フリーランスという響きが、なにか崇高なものに聞こえてしまうのもわかります。

 

わたしもきっと「フリーランスになるぞ!」という気持ちが最前にあっては、尻込みしていたことでしょう。「文章書くの好きだから、それを活かせたらいいよね」というわくわくがまず先にあったからこそ、無謀だと言われてもおかしくない経歴をたどることになんの疑問ももちませんでした。

まずは、実際にフリーランスになっている人の話を聞いたり、どんなことをしているのかを調べたりすることが必要だと思います。

なかには月商100万超えをかかげた「すごい人」もいるかと思います。やはり数字の力は絶大なのでそういう人が目につきやすいのですが、その陰に、たくさん「普通の人」もいるのです。専業主婦だったり、大学生だったり、わたしのように何もない状態でただ飛び込んだ人だったり。

 

それを知ると、ぐっと、フリーランスという働き方が身近に思えるはずです。「なんだ、大したことないや、わたしにもできるかも?」と、想像できるはずです。

 

わたしはスマホひとつで、検索窓からはじまって、フリーランスになるきっかけをつかみました。フリーランスがまだまだ一般的ではない社会の、その一方で、そんなふうに、なんでもない日常から、フリーランスになる可能性がひろがる時代です。

 

その先に、自分の理想の働き方があるかもしれない。

それなのに、なんだかすごいもののように、よく知らない状態で、知らないからこそイメージで勝手に補完をして、「わたしとは違うからなれるんだ」「そういうことできる人はいいよね、自分には無理」と、せっかく開きかけた扉を、覗きもせずに乱暴に閉じてしまうのは、あまりにもったいないとは思いませんか?

まずは、目標となるような地点と、自分の現在地の距離感を適切に測りましょう。

なんとなく眺めているだけでは、途方もないギャップがそこに広がっているように思えてしまうかもしれませんが、きちんと測れたら、達成不可能なものであることはないと気付くはずです。

 

そのために、

・日頃からツイッターでフリーランス(など、自分が目標とするものを体現している人)の情報を収集する
・フリーランスという漠然とした大きなくくりではなく、誰かひとりフリーランサーと知り合うことで現実味をもたせる
・自分の得意なことや好きなことを洗い出す

などを行うと、より、はっきりと距離感が見えるでしょう。

自分で可能性を狭めてしまうことはありません。

最初から遠くを見て無理だと決めつけず、きちんと距離を把握して、そこに近づくために踏むべきステップを明確にすることで、「夢」が「目標」に変わり、それは実現可能なものとなります。

野里和花(のざと・のどか)

1993年鹿児島生まれ。

福岡の大学で哲学(恋愛や家族、性、死など)を学んだ後、語学留学へ。上京後、フリーのライターとして活動をはじめる。ブログ運営、SNS運用、イベント企画運営、講師業、コワーキングスペースの店長などフリーランスとしての活動は多岐にわたる。2017年秋にITベンチャー企業「株式会社Ponnuf」に入社。独立支援の田舎移住型Web合宿「田舎フリーランス養成講座」運営マネージャーを務め、全国を”旅する会社員”としてまわり、同講座を各地で開催している。

副業家(パラレルワーカー)でもあり、ライター/ブロガーとして、アフィリエイトサイトのライティングやオウンドメディアの編集、PR記事の執筆を行っている。

好きなことは映画観賞、ファッション、旅行、さんぽ、カフェ巡り、読書。将来の夢は夫婦で起業して田舎でスペース運営を行うこと。

Twitter:https://twitter.com/robotenglish / ブログ:https://www.moguogu.com/

 

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