【SHEloves起業コース体験記】「女性医師×ITベンチャー副業×起業」を両立させるパワフルウーマンの人生観とは。

インタビュー

2ヶ月間の短期集中型で、本格的に仕事にできるレベルまで学びきるSHElovesの起業家コース。今回は、耳鼻咽喉科医として働きながら、ヘルスケアのITベンチャーで副業しつつ、新しく女性医師コミュニティをつくるため、SHElovesの起業家コースを受講した、木村なつこさんにお話を伺いました。
コース内容はもちろん、まさに今ご自身の夢に向かって一歩を踏み出されたなつこさんの道のりや、その背景にある人生観まで赤裸々に語っていただいたので、ぜひなつこさんの言葉に触れて勇気を感じていただけたら幸いです。

 

⒈ 「人の役に立つ」それがすべての根本価値観

ー「女性医師のコミュニティづくり」に向けて起業準備をされている木村なつこさん。まずは今されているお仕事の内容を教えてください。

現在は、中規模の病院で常勤の耳鼻咽喉科医として働きながら、非常勤でヘルスケアITベンチャー企業でも働いています。また最近は、SHElovesを通して女性医師コミュニティ作りをようやく始めたところです。

ー医師という多忙なお仕事をしながら、様々な分野で新しい挑戦をされているなんて、本当にすごいですね…!どんな原動力から、そのようなパワフルなエネルギーが溢れてくるんですか?

医師になったのは「人の役に立つことをする」という両親の教えからです。父が医師であったため、人の役に立てる仕事でもっとも身近にあった医師を志ました。大学卒業後は、初期研修医を経て、総合診療科という全身をみる内科で2年間働いておりました。

そこでの仕事も非常にやりがいはあったのですが、自分自身のライフキャリアプランを考えて、その後父と同じ耳鼻咽喉科へ転科したんです。耳鼻咽喉科専門医の取得後は、主に耳鼻咽喉科領域の腫瘍の診療を行っています。

その仕事の中で、多くの人ががんで亡くなっていく姿を目の当たりにして、「がんになる前の段階に介入したい」「間違った医療情報に迷う人が減るように」と考え、2017年4月からヘルスケアITベンチャーの株式会社MEDLEYで非常勤医師として働きはじめました。

「がん患者さんの心の拠り所として応援しているmaggies tokyoの1周年パーティに女性医師の友人と参加。乳がんの経験を通してmaggies tokyoを立ち上げた日本テレビ記者の鈴木美穂さんを囲んで。」

ー実際に医師として働く中で、病気に至る前段階で予防しようとベンチャーに飛び込まれたんですね。SHElovesはどのような経緯で参加されたのですか?

一番最初のきっかけは、周りの友人の影響です。私の周りには、自分で事業を起こしている友達が多く、課題を解決しながら自分の作りたい社会を作っていく姿をみて、自分も「女性医師の課題を解決することで、社会の役に立つことができたら」と思うようになりました。

そんな時、以前から注目していたSHElovesで起業家コースがリリースされたため、自分自身の経験から「女性医師同士が安心して相談できて、仲間とつながることができるコミュニティを作りたい」と感じていたことを実現させようと決意して申し込みました。

ーSHEにはその前から注目してくださっていたのですね。

はい。もともと女性に対して、学びや出逢いの場を提供する事業に興味があったので、「まさに自分のやりたいことと似ている」と思ってずっと注目していました。

SHEの中で学ぶことで、同時にSHEの事業そのものについても学んで、自分のやりたいことに少しでも近づけたら、とボンヤリ思っていました。

「先輩の女性起業家の皆さん。背中を追う憧れの人たちであり、良き友人です。」

ー実際にSHElovesに申し込もうと思ったときは、すでに起業しようと考えていたんですか?

「女性医師コミュニティを作る」という目標はありましたが、事業化は明確に考えておらず、なんとなく「事業化するとしたらどんな風になるか考えてみよう」くらいの軽い気持ちしかありませんでした。

一方で、もともと色々なことに興味があるタイプなので、事業の勉強をしてみたい気持ちもありました。医師として働いていると、事業会社に勤める多くの方が知っているような一般的なビジネスの知識を得る機会は、ほぼありません。SHE lovesの授業内容は「資金調達」「ビジネスモデル」「UI/UX」「広報」などで、腰を据えて本気で基礎からきちんと学べる内容であったことも、受講の決め手となりました。いわゆるキラキラ起業女子系ではなく、もっと芯のありそうな授業を受けられそうだと感じたからです。

最後に投資家へのプレゼンがあるのでゴールが明確であり、SHE lovesを通して苦手なマネタイズを考えて事業計画を立てることで、コミュニティを進めるきっかけになるかなぁと漠然と思っていました。

「母校の中高で取材では、挑戦することの大切さをお話しました。“失敗していないということは、挑戦していないということ”」

⒉ SHElovesで学んだのは「マーケットの大きさではなく、情熱をかけて解決したい課題かどうかが一番大切」

ー申し込みする時は具体的なイメージまではしていらっしゃらなかったんですね。それでは実際にSHElovesを受講してみて、一番印象に残っていることはどんなことでしたか?

最初の講義で中山さんから、事業開発の大事なことや、SHEに対する熱い思いを聞いたことが一番印象に残っています。SHEの事業に対する思いに私自身とても共感して、私もこんな風に情熱を伝えられる人になりたいと思いました。

中山さんの話の中でも特に、事業開発ではマーケットの大きさではなく、「解決したい課題」に情熱を注げるかどうかの方が大事、ということが印象的でした。中山さんが以前、「ビジネス的に筋が良さそう」という思いから作った事業は、いずれも情熱を注げなかったというお話を聞いて、ミッションドリブンが大切だということに気づいたんです。初回にして自分も、「女性医師が自分らしく生きられる世の中を作る」というミッションを見失わないで行こう、と覚悟が決まりました。

ー事業を作る上での基盤となる想いの部分に深く共感されたんですね。それでは講義を受けて、実際に役立っていることがあれば教えてください。

事業会社での勤務経験がほぼなかったため、毎回学ぶこと全てが新しく、教えていただいたことは全て役に立ちそうなことばかりでした。

特に今まで持っていなかった視点を与えてくれたのが、リーンキャンパスやUXです。色々なことに興味があるので、やりたいことが次々と出てくるのですが、事業案を考える時にペルソナやカスタマージャーニーを考えるようになりました。

その他にも、スライドデザインや広報・アライアンスも勉強になりました。もともとデザインが好きなこともあり、スライドデザインの授業で、マスタースライド、色使い、フォント、字や行の間隔などの、人に伝えるための視点を学べて楽しかったです。広報・アライアンスの授業では中山さんが実際にどう考えてアプローチしているのかを学ぶことができました。「やり方」と言うよりは、「考え方の根幹」を教えてもらった気がします。

「SHElovesの1期生メンバーとSHE1周年パーティで。」

⒊ 受講後一番の変化は、覚悟ができたこと

ー幅広く、深い学びがあったんですね。受講後、一番大きなご自身の変化ではどのようなことがありましたか?

最も大きな変化は「覚悟ができたこと」です。ずっとやりたかったけれどできていなかった、女性医師向けのサービスを形にする覚悟ができました。SHElovesで、事業を形にして、大きくするための方法を学ぶことや、受講中にたくさん背中を押してもらうことを通して、「自分が欲しいものは自分で作り出そう」と思えるようになりました。

その他にもSHElovesで学んだことは、事業を開発する時だけでなく、医師としての患者教育、学会発表、開業などにも役立つと感じました。健康や医療に対して、一般の人にどのように行動変容を起こしてもらうかを考える時に、UXはとても大事な考え方だと思います。今までそんな視点で考えたことがなかったのですが、SHElovesを受講したことで、医師の仕事にも良い影響が出てきました。

ー医師としてのお仕事にも良い影響があったんですね。SHElovesを受講し終わった結果、「女性医師のコミュニティをつくる」という事業はどうなったんですか?

始める前には、「女性医師のコミュニティを事業化するとしたらどんな感じだろう?」と漠然と思っていただけでしたが、SHElovesを通して事業を実際に組み立てるための知識が身についたことで、現実的な事業計画を作ることができ、自信にもつながりました。

具体的な事業計画の内容としては、女性医師向けのコミュニティで、オンラインとオフライン相互にコミュニケーションを取れるような仕組みを提供する、コミュニティプラットフォームをつくることを考えています。

一番苦手なマネタイズにも向き合って、どの部分でマネタイズするかということを考えて、自分なりの継続するための仕組みを作りました。

本業の医師の仕事や、ヘルスケアの仕事と並行してSHElovesの課題に取り組んでいたので、終盤は結構辛かったです。ただ、このサービスのことを考えると時間も忘れてできるので、「やはり自分の中で一番やり遂げたいことなんだな」と実感できたのも大きな気づきでした。

「海外医療にも興味があり、JAPAN HEARTという団体でカンボジアに医療ボランティアに行きました」

ー厳しい課題も乗り越えられたのは、本心からやりたいと思える事業だったからなんですね。熱い想い、とっても素敵です。具体的な事業計画を立ててみて、今後はどのように実現していかれる予定ですか?

今までは「やりたい」と頭で思うだけで、実際に行動するところまでは至っていませんでしたが、SHElovesを通して事業化する方法を教えてもらい、事業として確立させていく覚悟ができました。

現在は、中山さんにメンタリングをしてもらいながら実行を進めています。一人ではなかなか行動まで落とし込めないことも、中山さんからいつも、自分の考えが及ばないアドバイスを頂いて、少しずつ進めることができています。現在まさに実証中ではありますが、女性医師からの需要は感じています。

このコミュニティを作りたい、と思った大きなきっかけとなった、自分自身の辛い経験を含めて、女性医師として色々な生きにくさを感じてきた私だからこそ、作ることができるサービスを提供したいと思っています。今はあの時の辛かった自分が、当時欲しかったサービスを作っています。

ーご自身の原体験がサービスの根幹になっているんですね。それでは今後2-3年の目標を教えていただけますか?

ひとまず、現在始めたばかりの女性医師向けのコミュニティを、少しでも多くの人の役に立つものにしていきたいです。いつも患者さんや家族のために頑張っている女性医師が、自分のために時間を使ってホッと息抜きができて、出逢いと学びを得られる3rd placeを目指しています。

やはり人は出逢いで人生が変わると思います。私自身、医師の型にはまらずに色々なことに取り組む医師や、医療関係者以外の人との出逢いを通して、多くのことを学んで人生の幅が広がりました。そんな出逢いや学びを得られる場を提供して、一人でも多くの女性医師が、「他者が考える幸せのカタチ」ではなく、「自分自身だけの幸せのカタチ」を見つけて、納得できる人生を歩めるようになったらいいなぁと思っています。

女性医師一人ひとりが幸せになると、周りに分け与えられる幸せも多くなって、きっと医療も社会も、もっとよくなるのではないかと考えています。3年後にはたくさんの女性医師が集まる場所になっていて、私がいなくてもみんなで相互に繋がって発展していくコミュニティに成長していたいです。

私自身は他にもやりたいことがまだまだあるので、やりたいことをやり尽くす毎日を送って行きたいと思います。

「SHEでwebマガジンの講座を受講して、最近はまっている日本酒についてのインスタマガジンをはじめました。」

⒋ 「人生で最も後悔していること」のダントツ1位は「チャレンジしなかったこと」

ー「やりたいことをやり尽くす毎日」とっても素敵ですね。なつこさんのパワフルさに、とっても大きな勇気をいただいております。それでは最後にぜひ、今後新しい挑戦をすることに不安を感じている方にメッセージをお願いいたします。

自戒を込めて言うと、実現するために考えるというのは、「机上で考えること」ではなく、「実際に行動して反応をみて改善していくしかない」と痛感しています。実は私は、1年以上「女性医師のコミュニティを作りたい」と思っていました。しかし一歩を踏み出せなかったのは、恥ずかしながら、「他人にどう思われるのだろう」と、他人の目線をすごーく気にしていたからなのです。

ちなみに、アメリカで80歳以上の人に聞いた「人生で最も後悔していること」のダントツ1位は、7割の人が選んだ「チャレンジしなかったこと」で、2位が「他人がどう思うか気にしなければよかった」です。結局一番幸せなのは、自分のやりたいことをして、自分の人生に納得できることだと思います。

ー他人の目線を気にしすぎて行動していると、死ぬ時に後悔する人が多いんですね。

はい。でも大きな挑戦をするときに、一人で一歩を踏み出すのは、かなり大変だと思うのです。きっと仲間がいて、一緒に応援しあえたら行動していくのが怖くなくなると思います。私は「新しい人に出逢う」という行動を通して、背中を押してくれるたくさんの味方に出会うことができました。

そして、「なんだか面白そう」という軽い気持ちで、「SHElovesに申し込む」という一歩を踏み出したことで、同じ目標に向かっている仲間や、背中を押してくれる先輩方と出会うこともできました。

また講義では、具体的な一歩目の行動方法まで教えてもらうことができて、少しずつ前に進んでいます。だから、何かやりたい時には机上で考えるのではなく、それに繋がるほんの小さな一歩を踏み出すことが、一番大事だと思います。

ちなみに「小さな一歩も考えられない」「踏み出せない」と感じているときは、やりたいと思っていることが、本当はやりたくないことである場合か、その他のやりたくないことで、自分の時間やエネルギーを消耗して、疲弊しすぎている場合のどちらかです。ひとまずやりたくないことを、勇気を持ってやめるか減らす行動をしてみて、休んで、またやりたいことの一歩を踏み出してみてください。

ーなつこさん、熱く、とっても大きな勇気をいただくお話をありがとうございました。

▷SHElovesのレッスン情報

そんななつこさんが参加されたSHElovesのレッスン情報はこちらです。

SHElovesのサイトからご予約が可能ですので、ご興味ある方は是非サイトをご確認下さい。

開催場所:SHElikes 表参道教室(※表参道駅から徒歩5分の場所です)

申し込みはこちら: https://she-inc.jp/loves/entrepreneur/

▷編集後記
なつこさんは、医師というハードなお仕事をされながら、実際に現場で感じた課題を解決するための行動を次々と起こされていて、「できないことなんて、何にもないんだ」と大きな勇気を与えてくださいました。

常に前を見て、学び続けながら「やりたいこと」に向かって突き進む生き方は、まさに憧れそのものなので、私自身、他者の目線に縛られそうになったり、気持ちが弱くなってしまったときは、なつこさんのお言葉を思い出して、一歩ずつ進んでいこうと思います。

SHEshares編集部 大原光保子

関連記事一覧

ライター育成します

Bitnami