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ドラマチックに生きてみよう。スイーツアーティスト・KUNIKAが語る、“予測のつかない未来”を楽しむ方法

インタビュー

既にある物事を極めることは難しい。でも、新たなものを生み出すことはもっと難しい。だからこそ誰しもきっと心のどこかで、「自分だけにしか歩めない人生を」という想いを抱えているのではないでしょうか。
今回インタビューに答えていただいたのは、スイーツアーティストのKUNIKAさん。カラフルでファンタジー、儚いようで強く心に残る唯一無二の世界観。独自の表現で存在感を発揮する彼女は、スイーツ業界以外からも広く注目を集めています。スイーツアーティストという新たなジャンルを確立したKUNIKAさんに、21世紀を生きる女性のためのレッスンクラブSHElikesでのご登壇に先立ち、お仕事へのマインドやドラマチックな人生観をお伺いしました。

1. 有名ホテルのパティシエからスイーツアーティストヘ、その道のりとは

ーではまず現在のお仕事内容と、そこに至るまでの職歴を教えてください。

現在はロンドンに住んでいるため、カップケーキショップで一人のパティシエとして毎日働きながら、ロンドンにいても可能な日本のお仕事させていただています。SHIBUYA109のmoreru mignonというプリクラショップの空間デザイン監修や、ディズニーキャラクターのクレーンゲーム景品のフィギュアデザイン監修や原型製作などをさせていただいています。今までのように作品を製作して納品というのが難しいため、日本のお仕事は離れてしまうかなと覚悟していたのですが、こうして海を超えてもお仕事のご依頼をいただけるのは、本当にありがたいです。

経歴としては、製菓学校を卒業してからマンダリンオリエンタル東京というホテルでパティシエとして働きました。パティシエのお仕事は大好きですが、海やヴィンテージのお洋服など他にも好きなことが沢山あったので、沖縄の石垣島で沖縄料理屋に住み込みで働きながら島で生活をしたり、都内のヴィンテージクローズショップでオンラインスタッフとして働いたりと、お菓子から離れているときもありましたね。そんな中、お友達のバースデーやお店のノベルティーなど趣味のお菓子作りをしていたら、次第にお仕事の依頼が来るようになって……綱渡りの状態を続けた結果、気付いたら今のスイーツアーティストという仕事が確立しました。

「ロンドンでの職場 Peggy Porschen」

ー現在の唯一無二のスタイルが出来上がるまでに、そんな経緯があったのですね。
KUNIKAさんが考えるご自身の長所と、逆に抱えている不安やコンプレックスがあれば教えてください。

ここぞという時の集中力と、覚悟が決まった時の心の持ち方は、私の長所だと思っています。
以前悩んでいたのは、いつのまにか“KUNIKAさんらしい世界観”というものが一人歩きし、お仕事の依頼と今の自分が作りたいもの、表現したいことの差がどんどん開いていったことです。それでも生きていくためにはお仕事はしないといけないし、ありがたいことにご依頼もたくさん来ていたので立ち止まることができず、悪循環の一途を辿っていました。今まで海外に住んでみたいという夢がありながらも、今日本を離れたらお仕事が無くなる不安や、必要とされなくなる怖さの方が大きく八方塞がりで、現実的に考えることはできませんでした。

ーその不安感をどのように乗り越えられたのでしょうか。

そんなモヤモヤとした気持ちがやがて限界に達したある日、「これ以上続けたら自滅する」と色々なものが吹っ切れ、海外に行くことを決意しました。仕事が来なくなってもそれで良い、誰かが代わりをやっても良い、その時はまた自分から生み出すまでだ、と。結果、肩の荷が全ておりて、今はロンドンに行って心から良かったなと思っています。

「雑誌撮影の作品」

2. 唯一無二の「スイーツアーティスト」その仕事観に迫る

ーご自身一人でお仕事を始められた際、迷いはありませんでしたか。

迷いや不安はもちろんありましたが、それと同じくらい、一体どんなお仕事ができるんだろうというワクワクした楽しみや好奇心も同じだけありました。不安の方に目を向けると途方も無いので、ただひたすら前を見て、目の前のことを一つ一つ大切に仕事をしていました。

ーそうした前向きな心持ちでお仕事を始めてから、ご自身にどのような前向きな変化がありましたか。

自分の好きなことを追求して、大変なことも含めて楽しそうに自分の道を生きている人たちに出会えました。ジャンルは違えども自分に向き合って戦っている人とモチベーションや苦楽を共有できることで、刺激になっています。

また、年に一度個展をするようになり、そこに来てくださる方々との出会いがいつもパワーを与えてくれて。創作する意味や初心を思い出させてくれます。

ー次の質問は私が以前から気になっていたことなのですが……「スイーツアーティスト」という職業は、一般的な「パティシエ」とどのように違うと思われますか。

スイーツアーティストの定義というのは何かわかりませんが、私の場合で決定的に違うのは、店舗やアトリエを持っていないので食べ物として販売できないことです。最初はそこがネックで悩んでいたのですが、続けていくうちにお菓子をアートとして、新たな表現方法の一つになるということがわかり、食べ物として販売していないけどお菓子を武器に見せるお仕事として活動しています。

「個展の写真」

ーKUNIKAさんは以前、全国で個展を開催していたかと存じます。その中で特に心に残っているエピソードを教えていただければ幸いです。

ジプシーのように自由に自分の力で何にも左右されず、目の届く範囲でお客様一人一人に感謝を伝えられる個展をしてみたいと思い、北海道から沖縄まで七ヶ所で個展ツアーを決行しました。
それぞれの場所でたくさんの心に残る思い出はたくさんありますが、全てを通して感じたのは、「これだけSNSが発達しても、実際の触れ合いには敵わないな」ということでした。

実際に作品を見てもらえたり、ダイレクトに感想を聞くことができたり、目を見て感謝の気持ちを伝えられたり。万人に受け入れられるよりも、その人の中で秘密基地的な存在でいたくて、ありふれたどこにでもあるものよりも、その日その瞬間だけの特別な空間を作りたくて。少しでも見てくださった方々の記憶の片隅に存在し、何かを感じてもらえたら良いな、と思って開催しました。

ー秘密基地的な存在!実際に足を運んだ方の感想を目にすると、まさにそんな空間を実現されていらっしゃることを感じます。
では今思い描いている一番の夢は何ですか?そしてそのために取り組んでいることがあれば教えてください。

一番の夢は、「自分の場所を作ること」です。でもそれがどんな場所なのか、何屋なのか、今はまだわかりません。わからないからこそ、日本を飛び出し世界の様々な景色を見たり、経験をして、自分の夢に向き合っています。

3. リラックスしたいときは海の中へ。「好き」が仕事に繋がることも

ー日々お忙しい中、プライベートと仕事をどのように両立されているのでしょう。例えばリラックスしたいときはどのように過ごしていますか。

日本でフリーランスで働いていたときは休みやプライベートな時間はほぼなく、昼夜問わずどの時間も仕事の延長線上で、それが日常でした。ですが大好きなお仕事なので、苦痛なんてことはなく、いつも楽しかったです。そのときは一年に一回は海外旅行に行くようにしていました。

究極のリラックスは海に潜ることです。聞こえるのは自分の呼吸の音だけ。吐息が泡となって太陽に向かっていくのを眺めながら、体を広大な深い海に委ね、死と隣り合わせの状況で何も考えない時間が、最高に癒されます。

「ダイビングの写真(宮古島)」

ーもし「ご自身の趣味嗜好がきっかけで、スイーツアーティストとしてのお仕事に繋がった」というエピソードがありましたら教えてください。

スキューバダイビングが大好きなのがきっかけで、新江ノ島水族館×チームラボのクリスマスのシュガーケーキ展示のお仕事をさせていただきました。大水槽に映し出されるプロジェクションマッピングをデザインソースに制作したのですが、海・魚・花・虹色の光という大好きなモチーフがたくさん詰まった作品が生み出せて、まさに至福の時間でしたね。

4. “こんな人生になると思わなかった”の繰り返しでありたい

ーKUNIKAさんがこれだけは譲れない、人生で一番大切にしていることは何でしょう。

自分の心に正直に生きることです。大事にしている言葉は、凛々しく、気高く、しなやかに。
人は誰でもいつ死ぬかわからないのだから、できるだけ後悔のないように生きていたいなと思っています。

遠回りでも不器用でも、人と異なっても、自分の信じた道を自分で選択し、自分の足で歩くことが何よりも素晴らしい人生になるのではと、願っています。

「5回目の個展”EDEN”の作品」

ー人生を通して叶えたいこと、そしてそのために取り組んでいることがあれば教えてください。

“こんな人生になると思わなかった”を繰り返して、最後まで笑いながらふわり生きていたいです。

直感とインスピレーションを大事に、行きたいと思った場所に行く。会いたいと思った人に会いに行く。行動しないことにはどんな奇跡も起こりません。

冒険のように日々を生きたら、どんな出来事も起こり得る、それを一つ一つ楽しみながら、予測のつかない未来を生きていきたいです。

5. SHEsharesの読者へ、今伝えたいこと

ー21世紀を生きるすべての女性へのエールをこめて、KUNIKAさんにとっての「人生」とは何かを教えてください。

果てしないほどの歴史を超えて、未知に続く未来がきっとある中で、今人間として生きているということの奇跡に感謝することです。

壮大なスケールの中のちっぽけな存在で、人の一生なんてほんの一瞬、なのだけど。限られた時間をどんな風に彩るかは自分次第。

人との出会い、お仕事との出会いに感謝しながら時に冒険をして、いつまでも夢を抱きながら心の赴くままに生きることができたなら、自ずと素晴らしい人生になると思っています。

「アイシングクッキー」

ーそれでは最後に。今まさに「やりたい事」に向かって、一歩を踏み出せずに悩んでいる女性に向けて、KUNIKAさんからのメッセージをお願いします。

最初の一歩はいつでも誰でも何歳になっても怖いものです。でもその一歩を踏み出さなければ何も始まらないし、その先の世界を見ることは一生できません。

行動しなければ奇跡も起きない。夢も叶わない。
歯車を回すのは自分。舵を切るのも自分。

失敗してもそれは経験で、そこから学んで、また挑戦すれば良い。

やらなかった後悔よりも、当たって砕けたほうがずっと気持ちが良い。

周りの環境や人の声、様々な壁が立ちはだかっても、ほんの少しの勇気を出せば案外世界はとてもクリアで、追い風も吹くものです。

せっかくの一度きりの人生なら、沢山の奇跡を手繰り寄せて、ドラマチックに生きていけたらと、私も日々悩んだ時は自分に言い聞かせています。

ー力強いメッセージ、本当にありがとうございました!

▷KUNIKAさんのレッスン情報

そんなKUNIKAさんがSHElikesのレッスンにご登壇されます!

SHElikesのサイトからご予約が可能ですので、ご興味ある方は是非サイトをご確認下さい。

レッスン名:「スイーツアーティスト・KUNIKA流、”好き”を活かして新たな職業を確立する方法」

開催日時:2018年6月3日(日) 10:00〜12:00

開催場所:SHElikes 表参道教室(※表参道駅から徒歩5分の場所です)

申し込みはこちら:https://she-inc.jp/likes/courses/105/lessons/147?utm_campaign=18060310&utm_medium=shesns&utm_source=sheshares

▷編集後記

KUNIKAさんの作品を見て以来、「一体どんな女性が作っているのだろう」と何度も想像してきました。儚さや可愛らしさだけではなく、ミステリアスで神秘的なインスピレーションを与えてくれるスイーツの数々。今回インタビューをして感じたのは、その世界観を作り上げるに至った深い思考でした。「可愛い」「フォトジェニック」だけでは括りきれない彼女の魅力は、これからも深みを増していくことでしょう。それこそ誰にも、そして彼女自身にも予測のつかない、ドラマチックな人生。不安を乗り越えて一歩踏み出した先にそんな人生が待っているとしたら……そんなワクワクを味わいたいと駆り立ててくれるようなインタビューでした。

SHEshares編集部 新井

スイーツアーティストKUNIKA

日本菓子専門学校卒業。マンダリンオリエンタル東京でパティシエとして修行し、スイーツアーティストとして独立。独自の感性でスイーツとアートを融合した世界観を表現し、新たなジャンルを広げている。現在はロンドンに拠点を移し、Peggy Porschen Cakesでパティシエとしても働いている。

【著書】

『KUNIKA’s DREAMY アイシングクッキー』(河出書房新社)

『Sweets&Autique スイーツアーティストが作ったGirlyなデザイン素材集』(角川春樹事務所)

『Sweet Fairy Tale おとぎ話のレシピブック』(宝島社)

『甘くてかわいいお菓子の仕事 自分流・夢の叶え方』(河出書房新社)

ホームページ

http://kunika-sweets.com/

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