「個人が自由にキャリアを選択できる社会へ。」パラレルキャリアを実践して見えた、自分らしさが生きる働き方とは。

インタビュー

働き方改革や副業解禁が叫ばれる中、本業の仕事に加えて第二のキャリアを築く『パラレルキャリア』という働き方が注目されています。”シェアリングエコノミー伝道師”としてマルチに活躍されている石山アンジュさんも、パラレルキャリア実践者の1人。21世紀を生きる女性のためのレッスンクラブSHElikesでのご登壇に先立ち、石山さんが実践するパラレルキャリアの働き方、副業がもたらす恩恵について伺いました。副業・兼業を考えている方、働き方を見直したい方必見です!

1. ひとつの場所に依存しない働き方

ー石山さんの現在のお仕事内容を教えてください。

いま、7つの肩書と4つの収入口がある働き方をしています。「株式会社クラウドワークス 経営企画室 渉外担当」のように企業の中でもつ肩書もあれば、「内閣官房シェアリングエコノミー伝道師」のように個人事業主としてもつ肩書もあるのですが、主にはクラウドソーシング(※1)やシェアリングエコノミー(※2)という市場を広げていく活動をしています。

※1 クラウドソーシング・・・webサービス上で不特定多数の人々に仕事を依頼する新しい雇用形態の一種。
※2 シェアリングエコノミー・・・個人がもっている資産やスキルを共有・交換して有効活用する仕組みやサービス。民泊仲介サービスの「Airbnb」など、個人間の貸借を仲介するさまざまなサービスが登場している。

専門の業務としては、公共政策や渉外、広報・PR、司会業や執筆活動まで幅広くおこなっています。

「イベントの企画から司会・広報までマルチでこなすことが多い」

ーまさに「パラレルキャリア」を実践されているのですね…!幅広くご活躍されている中、それぞれの仕事の配分はどうなっているのでしょうか。

メインで活動しているのは一般社団法人シェアリングエコノミー協会とクラウドワークスです。
シェアリングエコノミー協会の仕事が週の半分くらいを占めており、1〜2日はクラウドワークス、また他の日は個人事業主としての仕事をしています。

ー職場だけでなく専門も複数お持ちになっていますが、シェアリングエコノミー協会、クラウドワークスでは具体的にどのような業務をされているのですか?

シェアリングエコンミー協会では、政府との取り組みを通じて国がどうシェアリングエコノミーを応援してくれるか、そして具体的にどう推進していくかを考え、シェアリングエコノミーの普及活動をおこなう仕事をしています。
そもそもシェアリングエコノミー協会はシェアリングエコノミーの事業者、プラットフォームとなっている企業が会員企業となるのですが、その企業と国の間に立って”官民の架け橋”となる仕事になります。
一方、クラウドワークスでは経営企画室の中で渉外を担当しています。個人の働き方が広がっている中で、政府や業界団体とやり取りをしています。フリーランスやクラウドワーカーの市場が健全に広がっていくために彼らが不当な規制を受けないように整備する仕事もあれば、クラウドワークや副業など、国が応援していることを働きかける仕事もあります。

ー国と企業、または国と個人の間に立って広報活動をおこなうという点で、職場が異なっていても共通しているところがありますね。

2. 複数の仕事を持つと、自分を客観視できる

ー「副業解禁」への流れに伴い、パラレルキャリアが注目されています。石山さんご自身が実践されていますが、複数仕事を持つことのメリットは何であると考えますか。

最大のメリットは、まず市場評価で自分を捉えることができること。やはり1つの企業に属していると、自分に対する評価はその一企業の中でしか捉えられません。自分がどれだけ成長したか、どれだけ社会にインパクトを与えられているのかということは、なかなか見えにくいですよね。でも複数の企業に属したり、まったく異なる業界の人たちと仕事をしたりすることで、より市場評価に近い自分の価値やポジションを俯瞰して見れるようになると思います。
もう1つは、成果で仕事を捉えられることです。自分のやりたい仕事について「いくらで、こういうふうにやりたいです」と最初に握る交渉力が必要で、自分のお給料をあげるのは自分。そういう意味では、成果で仕事を考えることができると思っています。それに従って交渉力を鍛え、自分のやりたいことだけを洗練して仕事をすることができます。

ーたしかに、1つの組織の中のモノサシだけで自分の価値を測るのはリスクとなりつつあるのかもしれませんね。

将来自分で何かやりたいとか、起業したいけど今すぐには無理って人も結構いると思います。組織に属しながら限りなくフリーランスのように働くことができるので、自分の名前で多くの接点を社外で持って働けることもまた、メリットだと思います。
もし営業だけしかやっていなければ営業関係の人とか、人材界隈の人以外の接点はなかなか持ちづらいですが、複数の専門性、キーワードをもっていることで、幅広いネットワークを築いていくことができます。

「行政などが主催する講演や意見交換の場も」

3. 見える未来よりも、見えない未来に賭けたい

ー石山さんは新卒でリクルートに入社され、その後クラウドワークスへ転職されていますよね。キャリアチェンジされる上で悩んだことはありますか。

私が勤めていたリクルートも含めて、大企業はお金や人といったリソースが豊富です。たとえば私が「シェアリングエコノミーで何かやりたいです」と言ったら、リクルートとしては「うちを使って、新規事業やればいいじゃん」と。そうすると、ただ「やりたい」だけでは辞める理由にならなくて。その上で何を変えたいとか、どういう関わり方で目的を実現したいのかというところまで考えないと、なかなか転職に踏み切れなかったということはありました。
ただ、見える未来よりも、見えない未来のほうがリスクをとる価値が断然あるなと思っていて。自分が見えないところに飛び込んでみようと決意しました。

ーご自身にとって難しそうな道を選んだ、ということですね。かっこいいです。

直感的なところもあったんですけどね。(笑)
あとは、第三者の期待値や評価にも耳を傾けました。自分の軸で考えていることって、あくまでこれまでの自分の経験に基づいたものでしかないんです。だから半分は自分の信念で物事を考えて、あとの半分は世の中から見てどうかという視点で考えてみる。世の中がどういうふうに流れていて、そこにどうやって乗れるかとか、他の人から見る私の強みとか…そこに自分の才能をかけてみる、というのも大切だと思います。

「オンライン授業を提供する「Schoo」にて、シェアリングエコノミーの講座シリーズの講師を担当」

4. 「やらされている」仕事はない。だから楽しい

ー複数仕事を持っていると、一層仕事とプライベートとの境目がなくなっていくように思いますが…そこのバランスはどのように保っているのでしょう。

たしかに忙しいというのはあるのですが、一方で今の働き方では時間的拘束というものはほぼありません。たとえば木曜の午前中は家でゆっくり仕事をしたり、金曜の夕方には会社を出てどこか出かけていったり。
時間という感覚で仕事はしていなくて、成果に向かって仕事をしています。就業後はイベントや会食も多いので、それまでの時間で超集中して終わらせる形で、切り上げるという発想になりますね。仕事の区切りはもう常にないんですけれども(笑)

ー休日はどのようにお過ごしですか。リフレッシュ方法があれば教えてください。

熱海にもう一つ家があるので、月に2回くらい行きます。都心を離れて自然に触れる、ゆったりとした時間を過ごすのはリフレッシュになりますね。
都内にいるときは、コワーキングスペースなどで本の執筆活動をしたり、友人とごはんに行ったりします。

「プライベートは手作りでピクニックやお花見、ホームパーティーも多い」

ー休日にお仕事を入れることもあるのですね…!大変ではないですか?

仕事っていう感覚はあまりないです。なぜかというと、やらされている感覚が一切ないからだと思うんですね。やらされている仕事をひとつもしていないから、まったく苦じゃないんですよ。
自分がサラリーマンだったとき、当時は会社で「自分はやりたいことをできてます!」って言っていたんですけど…でもどこかやらされている仕事をやっているという感覚はあって。すると「これだけ仕事に時間を使っちゃった」とか、「休日も仕事やっちゃった」とかネガティブな感情になってしまうんですよね。でも今は、自分が選択して自分がやりたいことしかやっていないという働き方をしているので、ストレスは感じていません!

5. 一人ひとりが、自由にキャリアを選択できる社会へ

ー石山さんの人生のミッションは何ですか。

人生のミッションは、「誰もが本質的な豊かさを感じられる社会を作る」ことです。その社会というのは、個人主体の経済社会であると考えています。
企業や国、組織に管理され、そこに個人がぶらさがるような社会ではなく、個人が自由にキャリアを選択し、時間とか場所とかあらゆる制約にとらわれずにお仕事ができる社会。
国や企業の力を借りなくても、個人どうしの支え合いの中で豊かさをうみ、暮らしの安全を作れるように、個人主体の経済が広まっていく仕組みを作っていきたいと考えています。

「Macbookとwifi環境があればどこでも仕事場に!」

ーありがとうございます。それでは最後に、SHE読者の皆さまに向けてメッセージをお願いいたします!

私も3年前までは企業に務める普通のOLでしたが、視点とやり方を変えるだけで自分がやりたいことを複数できるような自由な働き方を手に入れることができたと思っています。なので、レッスン当日は自分でどのようにマインドチェンジやアクションチェンジをすれば自由な働き方ができるのかということをお伝えできればと思います。
副業解禁への動きが強まっている中、実際は「何をしたらいいか分からない」という方もたくさんいるかと思います。今確固たるビジョンがなくても、自分が持っている経験だけでそれを必要とする人がたくさんいて、それをさらに収入へ変えることができる機会やサービスがたくさんあります。やりたいことやアイディアさえあれば、簡単に実現できるツールがもう既に手の中にあるということは、ミレニアル世代の私たちの特権ですから。
それをぜひ提示して、今はじめられる副業をみなさんと考えられたらと思います!

ー石山さん、インタビューにお答えいただきありがとうございました。

▷石山さんのレッスン情報

そんな石山さんがSHElikesのレッスンにご登壇されます!

SHElikesのサイトからご予約が可能ですので、ご興味ある方は是非サイトをご確認下さい。

レッスン名:「副業解禁?!好きなこと×自分らしさを活かした副業が必ず見つかる!副業入門講座

開催日時:2017年12月19日(火) 20:00〜22:00

開催場所:SHElikes 表参道教室(※表参道駅から徒歩5分の場所です)

申し込みはこちら:https://she-inc.jp/likes/courses/16/lessons/27

▷編集後記

職種・職場を越え、マルチに活躍されている石山さん。自分軸と第三者の目線を持ち合わせた石山さんから発せられた言葉には、大変な説得力がありました。
「誰かにやらされている仕事でなく、自分がやりたくてやっている仕事は楽しい」
この”やりたくてやっている仕事”ができる時間を増やすヒントを、ぜひ石山さんのレッスンから学びたいものです。

SHEshares編集部 hana

石山アンジュ(いしやま・あんじゅ)

内閣官房シェアリングエコノミー伝道師。1989年生まれ。一般社団法人シェアリングエコノミー協会事務局渉外部長、クラウドワークス経営企画室の傍ら、世界各国のシェアサービスを体験し「シェアガール」の肩書で海外・日本でメディア連載を持ちながら、シェアリングエコノミーを通じた新しいライフスタイルを提案するシェアリングエコノミー伝道師。2017年3月15日内閣官房シェアリングエコノミー伝道師任命。ほか総務省地域情報化アドバイザー、厚生労働省委員も務める。都内シェアハウス在住、実家もシェアハウスを経営。また上場企業2社の社員でありながら会社の副業制度を活かし、シェアサービスを通した複業や、週末に社会活動も行うパラレルキャリア(兼業)女子。ミレニアル世代としてのメディア取材も多い。2008年年国際基督教大学(ICU)入学。在学中に日本テレビイベントコンパニオン、NHK番組補佐を経験後、2012年株式会社リクルート入社。人材領域で大手法人営業に3年半従事した後、現職。ミスユニバース2010セミファイナリスト、2012横浜ファイナリスト。

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