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「語学とスキルは、女性の武器になる。」海外で働くデザイナー兼経営者、高橋クロエさんの人生哲学とは

インタビュー

デザイナー、そして日本の化粧品ECプラットフォームを運営する会社の経営者として海外で活躍する高橋クロエさん。21世紀を生きる女性のためのレッスンクラブSHElikesでのご登壇に先立ち、海外における壁の乗り越え方、そしてビジネスマンとして心がけておくべきことを伺いました。海外で働くことや、デザイナーや経営者として独り立ちすることに興味がある女性必見の内容となっています。

1.世界を駆ける「デザイナー兼経営者」

ー高橋さんの今のお仕事内容を教えてください。

サンフランシスコを拠点に日本の化粧品を流通させるECプラットフォームを運営しながら、日系化粧品メーカー様に海外進出のコンサルをしています。
気候が乾燥しているバンクーバーやサンフランシスコ、西海岸に4年住み続ける中で感じた課題感をもとに、アジア人女性や在外邦人に優しいコスメや美容メソッドを用いて、不便を解決しています。

「サンフランシスコの雰囲気」

ー現在海外を拠点に働いていらっしゃるのですね!どのような経緯で現在のキャリアを築いてきたのでしょうか。

日本で広告営業とプランナーの経験を積んだ後、シリコンバレーに渡りました。そこではY Combinetor(注釈:シリコンバレーを拠点としたスタートアップ養成所・ベンチャーキャピタル。AirbnbやDropBoxなど、世界的なスタートアップ企業を育ててきた。)から生まれたプログラミングブートキャンプ「Make School」でプログラミングを学び、卒業後にデザイナー会社を経営し、スタートアップのUI/UXデザインと日米ローカリゼーションを行っていました。「デザイナーとしても成長したい。ビジネスもやりたい。女性を幸せにするテーマに関わり続けたい。」というワガママを追求した結果、今のようなスタイルに至りました。

ーつまり、デザイナーと経営者の2つの顔をお持ちということですね。

そうですね。ユーザーの課題を解決し、プロセスを踏まえてサービスを設計するデザイナー的視点と、売上や結果を重視し合理的な判断を下す経営的視点という2つの視点を持ったスタイルが気に入っています。相反する2つのマインドセットを反復的に切り替える能力が日々の業務に求められるので、ビジネスマンとしてより成長できる環境にあります。
最近はAirbnbやPinterestのようにデザイナー出身の経営者の活躍が見られ、今後も増えていくのではないかと思います。

「コーディネート」

2. 周りに振り回されず、「自分が求められていること」を見極める

ー活躍の場を日本から海外に移した時に大変だったこと、またそこから学んだことはありましたか?

シリコンバレーの名門ブートキャンプ「MakeSchool」に通過した時、初の日本人生徒ということでだいぶ大目に見てもらい奨学金付きで入学させてもらった経緯がありました。ところが、入学できたはいいものの周囲は私より何倍も早く海外で挑戦してきた外国人の生徒や、シリコンバレーの世界に精通したアメリカ人生徒ばかり。英語でのコミュニケーションはもちろんのこと、彼らの優秀さやマインドの強さにちっともついていけなかったことがしばらくコンプレックスでした。
そのコンプレックスを克服したのは、自分の強みがデザイン力であることに気づき、デザイナーとしてメキメキ成長して自信がついてきたとき。周りと自分を比べるよりも、「自分が周囲から何を求められているのか」を見極めることのほうがよっぽど大切だと気づくことができました。

ー新しい土地に飛び込むだけでなく、起業もされていますよね。多大なプレッシャーがあったかと思いますが、どのように乗り越えられたか教えてください。

サンフランシスコでの起業はただでさえハードルが高いと言われており、日々迷いや不安もありまくりですが…。(笑)原因をより具体化し、ひとつずつ解決することが重要だと思っています。まだ慣れないうちは小さく失敗できるように、敢えて小さく始めてみる。わからないことはわかる人にすぐ相談する。アグレッシブに攻めるべきシーンと、注意深く念入りに進めるシーンを使い分けるよう常に心がけています。いずれも尊敬できる経営者の先輩から教えてもらったことです。
ビジネス以外のところでも、法律の壁、文化の壁、ビザの壁と経営以前の壁にぶつかりまくりで、これからも多くの壁に出会うと予想しています。(笑)ただSHEの読者の皆さまにぜひオススメしたいのは、「今自分は壁にぶつかっている」と認識しないことです。
例えば女性の立場が比較的弱いとか、アウェーの土地だから不利とかネガティブな感情になるべく時間を浪費せずに、その日やるべきことを淡々とこなすことが大切だと、私は日々自分に言い聞かせています。情熱をもってひたむきに結果を出し続けていれば、性別や国籍関係なく次第に人が応援してくれるようになりますから。

ー変化に富んだキャリアを通じて、「変わったな」と思うことはありますか?

いろんな背景や文化をもつ人と出会い、ビジネスをするので毎日がドラマのような感覚です。柔軟性もついてきましたし、折れない心が年々備わってきた気がします。(笑)最初は誰も見向きもしてくれなくても、結果が出るようになると共感してくれたり、アドバイスをしてくれたりする人が集まってくるので、あまり周りの反応には敏感になりすぎないことが大事ですね。

「日本出張中の打ち合わせ。現在はサンフランシスコと日本を行き来している。」

3. 忙しいからこそ、自分への労りタイムを忘れずに

ー仕事に対する向き合い方がとてもかっこいいです。仕事以外のプライベートの時間や休日はどのようにお過ごしですか?

お酒が好きなので、経営者仲間や業界の近い友人と飲んでいたりします。休日は日々の業務に忙殺されずに新たなインスピレーションを得られる貴重な時間なので、こもって好きな作業をすることもあれば、ワイナリーやハイキングなどに遠出したり、旦那とショッピングに出かけたりと、その週の自分に足りなかった要素を補う感覚で過ごしています。

ー素敵な休日の過ごし方ですね。とはいえ、忙しい日々が続けばストレスが溜まる場面が多くなるかと思います。ストレスとの付き合い方、健康面で気をつけていることがあれば教えてください。

ストレスから解放される習慣を作ることです。言語がなかなか上達しないストレス、結果が出ないストレスなど、新しい挑戦にストレスは付きものですが、そのストレスとどのようにうまく向き合うかが一番大切です。私の場合は常に楽観的な視点を持つこと、1日のうち20%は必ず自分を労る時間を確保することを意識しています。
また、テック業界の盛んなサンフランシスコは健康オタクや運動オタクが多く、普通に生活しているだけで健康については意識するようになりますね。

「リラックスするとき」

4. 日本の化粧品のよさをもっと世界に伝えたい

ーこれまでお話を伺って、一貫した強い信念を感じます。高橋さんの人生のモットーはずばり、何でしょう。

何事にも情熱をもって、常に全力を注ぐことです!一度きりの人生、全力で生きないとつまらないから!

ー今、高橋さんが全力で取り組んでいることを教えてください。

かつて世界で人気だった日本の化粧品の地位が、今はお隣り韓国に急速に差を縮められています。日本生まれの私としては、日本の化粧品のよさが世界にもっと伝わってほしいです。そのためにひとつひとつ安全性を確認しながら、海外の女性のニーズをしっかりと汲み取り、日本の化粧品へのアクセスを増やしていくこと。それが今全力で取り組んでいることです。
事業の話でいえば、最終的にはオンラインだけでなく、道行く人が購入できるセレクトショップとしても展開するのが目標です。

「cosmetics」

5. 語学とスキルを身につけて、自ら人生設計を。

ーありがとうございます。それでは最後に、SHE読者に向けたメッセージをお願いします!

女性にこそ、「語学」と「スキル」を身に付けてもらいたいです。環境や時勢に振り回されない、芯の強い日本人女性がこれからは必要とされると思います。私がMakeschoolを卒業して以来、国内外100人以上の方から進路相談を受けていて、特に技術者を目指す女性の背中を押しています。
もしも一歩が踏み出せずに悩んでいる場合は、その原因が何かを考えてみてください。それは実行するためのお金かもしれないし、タイミングが合っていない、協力者が足りないからかもしれません。またはゴールを設計する思考が足りないかもしれません。足りないものがわかったら、今度はそれを1つずつ補っていってください。「勇気を出す」という抽象的な表現よりもずっと良い解決策だと思います。

ー高橋さん、インタビューにお答えいただきありがとうございました。

▷高橋さんのレッスン情報

そんな高橋さんがSHElikesのレッスンにご登壇されます!

SHElikesのサイトからご予約が可能ですので、ご興味ある方は是非サイトをご確認下さい。

レッスン名:「高橋クロエさんに聞く、ビューティーテック×海外での働き方

開催日時:2017年11月14日(火) 20:00〜22:00

開催場所:SHElikes 表参道教室(※表参道駅から徒歩5分の場所です)

申し込みはこちら:http://she-works.jp/likes/?utm_source=owndmedia&utm_campaign=interview&utm_content=20171111_001

▷編集後記

自身の哲学を力強く語り、具体的な行動や結果を追求しつづける高橋さん。内側からにじみ出る強さ、心のしなやかさは大変美しいものでした。「海外で働き、デザイナーにキャリアチェンジし、経営者になる。」普通、これらを一度に全ておこなうことは困難に思われますが、それはただ一般論に縛られていただけなのかもしれません。キャリアの、そして人生の可能性を広げることに限界はないと改めて実感することができました。

SHEshares編集部 hana

高橋クロエ(たかはし・くろえ)

サイバーエージェント子会社でインターネット広告の営業を経験。Y Combinatorから生まれたプログラミングブートキャンプ”Make School”の日本人生徒第一号。卒業後はデザイナーとして独立し、UI/UX、ローカライズ、プロダクトデザインを専門に20社以上のコンサル実績。現在はデザイン会社を運営する傍ら、サンフランシスコで日本の美容を広げるプラットフォーム「Cosme Hunt」を運営している。ローンチ3ヶ月で1.5%のCVR。化粧メーカー3社と代理店契約、アメリカだけでなく香港から4,000点以上の発注依頼を受けている。

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